これは、本当にあったきしょすぎるデートの話である。
熱海ドライブデートのはずが…
Aさん(女性)はマッチングアプリで、一人の男性と初デートに行くことになったそうな。
二人ともドライブが好きということで、熱海周辺をドライブすることに。
昼頃に都内のAさんの自宅付近で待ち合わせ。
2時間ほどかけて熱海に到着した。
今日は初デートだし、ご飯でも食べて少し観光して終わりだろうと思っていたAさんだったが、相手の男性は違ったようだ。
熱海に着くと男性が一言。
「せっかくだから温泉でも行かない?」
Aさんはびっくりする。
温泉入る準備なんて全くしてきてないし、そもそもこれは初デートだろがい。
着いた先はまさかの…
まあ、でもどうせスーパー銭湯くらいだろうと思ったAさんは、熱海に来てテンションが上がっていたこともあり、OKをした。
相手の男性が結構タイプで話も弾んでたことも大きな理由らしい。
「いいよ!」
と答えると男性はナビに場所を打ち込み、車は目的地に向かって走る。
10分もするとナビが静寂を切り裂く。
「目的地周辺です」
Aさんの目から目ん玉が勢いよく飛び出した。
(ええー!すっごく立派な旅館じゃん!温泉?じゃないよね、やっぱり旅館じゃん!)
「ホテルじゃん!」
変な空気にならないように明るく突っ込むと、「ホテルの中にあるんだよ」と男性が静かに言った。
着いた先はまさかの…part2
ホテルに到着すると真っ先にフロントへ。
Aさんはまた驚愕することになる。
「〇〇様、お待ちしておりました。204のお部屋になります。」フロントのお兄さんが言う。
(ちょちょちょっと待て、お兄さん。お待ちしてましたってなんですの!)
予約されていたことにAさんはびっくりを超えて、びっくらポン状態だ。
だがここまで来て引き返すわけには行かない。
部屋に着くとゴージャスな内装がAさんを歓迎する。
ここまで、温泉に行く・旅館が予約してある、と二度の驚きがあったが、ついにやってきた三度目の驚き。
「個室露天風呂付き」
Aさんは静かに覚悟を決める。
覚悟を決めていざ!?
もうこれは200%エッチコースじゃん。
Aさんは心の中で覚悟を決めたが、ぶっちゃけ嫌ではなかったと後に語っている。
相手の男性に、中々の好意を持っていたからだ。
部屋の中で少しテレビを見て落ち着いたあと、じゃあ、温泉入ろうという流れに。
相手が先に服を脱ぎバスタオル姿で入浴。
それを見てAさんも服を脱ぎ、バスタオルを身に纏って入浴。
ここでおさらいをしておこう。
彼らはマッチングアプリで出会い、今日が初デートである。
1時間くらいたわいもない会話をしながら、温泉と景色を存分に楽しんだという。
第三者からみれば、3年間苦楽を共にして付き合ってきたカップルと変わらないだろう。
温泉を上がると、体はぽかぽか火照っている。
いい感じに落ち着いたところで、ついに男性が言った。
「気持ちよかったね…。よしっ、帰ろっか!」
私を抱けええ
今日イチのびっくりが、Aさんを、熱海を襲う。
Aさんは心の中心で野次を叫ぶ。
「おいおいおい。温泉行くってなって、旅館で、個室露天風呂で、入って…。それで帰るだあ!?もうこれは、抱かなきゃダメじゃん。違うんよ。別に抱いてほしいとかじゃなくて、抱かなきゃダメなシチュエーションじゃん。私を抱けえぇ!」
Aさんの心の叫びは虚しくも熱海の大自然に打ち消される。
部屋から出ると、何事もなかったかのように車に乗り、2時間かけて自宅に着き、バイバイとなった。
残ったのはリピートする温泉
あれから彼とは自然消滅的な感じで連絡が疎遠になっていったそうな。
Aさんが彼のお眼鏡にかからなかったのか、彼がEDだったのか、ハイパー変人なのか、富豪の遊びなのかは未だ謎に包まれたままである。
一つ確かなことがあるとすれば、Aさんはあれ以来その温泉が気に入っており、何度もリピートしているということだけだ。
最後にAさんの言葉をそのまま引用して終わりにする。
「林の中に急に温泉がある。みたいな雰囲気が最高なんですよ」
完。
Aさんが行った実際の温泉⬇︎
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